発達障害について
■発達障害の種類
発達障害とはその子の特性や性格によって症状が異なるため一概にすべての子どもに対してどのような症状が現れるとは言い難いのですが、大まかに分けると
・広汎性発達障害(PDD)
・注意欠陥多動性障害(ADHD)
・学習障害(LD)
の3つに分けられます。
■広汎性発達障害
広汎性発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群等の発達障害のことを指します。様々なケースがありますが、基本的な症状として
・人とコミュニケーションをとることが難しい
・執着心、こだわりが強い
・社会性に乏しい
等の症状が見られます。また、小さな子どもの場合には言葉の遅れがみられる場合が多く、自分の意思を相手に伝えることが難しいが、コミュニケーションをとることも難しいため、相手の手をとって自分のしてほしいところに相手の手を持っていく「クレーン現象」や、相手から見た自分の姿をイメージすることが出来ないため、バイバイをする際に、相手が手のひらを見せて手を振っているために自分も自分の手のひらが見えるように手を振る「逆手バイバイ」をするなどの特徴がみられます。
■注意欠陥多動性障害(ADHD)
じっとしていられずに落ち着きがない、注意力が散漫なために忘れ物や約束をすっぽかしてしまうようなことが極端に多いことが特徴です。
ADHDの場合は幼児期に診断されることがほとんどありません。というのも、幼児期は落ち着きのない子が多く、それが障害によるものなのか、性格的なものなのか区別をつけることが難しいからです。ですが、小学校へ上がったときに座って授業を受けられるか受けられないかで診断がつくことが多いようです。また、集中して学習に取り組むことが難しいため、学習面でも後れを取ってしまう場合が多いようです。
■学習障害(LD)
学習障害とは、知的障害を持っていないにもかかわらず、字を書く、字を読む、社会的ルールの理解をするのが難しいなどの学習面に遅れがある場合のことを指します。中学生くらいになっても漢字がかけなかったり、掛け算が出来なかったりするが、通常の会話等には問題がない場合が多いです。
学習障害を持っている子の場合は、学校での理解が得られないとただ勉強ができない人、という印象になってしまい、風当たりが強くなってしまう場合があります。その結果、本人が一番勉強ができないことで悩み、ストレスを貯めやすくなってしまいます。その結果、うつ等の2次障害を引き起こしやすいです。
■発達障害への理解を
発達障害への理解は近年、広まっていますがまだまだ遅れている部分もあります。学校のクラスの中でも、発達障害を持っていると理解されずに「わがままなやつ」「人の気持ちをわからない」等と捉えられてしまう事も多く、いじめに発展してしまう可能性もあります。しかし、どうしても人の気持ちがわからない、コミュニケーションをとることが出来ないと悩んでいるのは本人たちです。しっかりとその障害に寄り添って関わってあげることが大切です。
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